
【中華イヤホン】格安ER4xシリーズとなりうるか?「Single Balance Armature earphones,in-ear earphones, X10's shell,ER4P's driver」レビュー
X10の見た目に中身はER4Pのドライバというイヤホンを見つけてきました。
NEW! Single Balance Armature earphones,in-ear earphones, X10's shell,ER4P's driver
見た目はXX。中身は大人XXというイヤホンはあのサイトではよく見る製品。
「もしこれがER4PやER4Sと同等の性能であれば格安ERシリーズが手に入る」とは思っていましたが、購入するに踏みきれずにいたところで今回もTwitterのフォロワー様よりお貸し頂けることになりました!
これ以外にもいろんな製品をレビュー等のためだったりといつも送っていただいておりますREVさん( @forREV )には大変感謝しております。
付属品はイヤーピース少々とクリップ。非常にシンプル
ER4Sはイヤーピースが数種類にケーブル、フィルターにそれを交換するものなどがスポンジが敷き詰められたケースに入ってきますが、こちらの製品は至ってシンプル。
それにしても見覚えのある化粧箱というか、このメーカーは基本これで製品を送り出しているのでしょうか・・・
シングルBAの宿命?耳からなんか線が出ていますよビジュアルは健在
X10にしてもER4xにしても形状に少なからず落胆を覚えている人も少なくはないのではないだろうか。
そう、装着した時に本体は細長い形状な上に線がそのまま下に垂れ下がるようなデザインをしているので、耳からなんか線が出ていますよ?と感じるような状態になる
X10の筐体を使用しているので当然といえば当然だが・・・
横から
私はER4Sを使用する時は図のように少し後ろに傾けて装着している。
これはイヤホンスタンド(仮)なので線は後ろに回っているが実際はそのまま下に垂れ下がるようになる。タッチノイズに弱いのもこの手のタイプの弱点ではある。
果たしてER4xシリーズなりうるサウンドか
しばらく聴いてみた感想は「別に。」ER4xには似つかない。平凡なサウンド
何が悪いというわけはないが、ER4Pのドライバを使用するだけの結果を期待していただけにこの結果はいささか残念ではある。
さて、ここで気になるのがER4Pと同じドライバだということ。
途中で変更されてはいるようだがER4SやPはKnowles ED-29689というドライバがそれにあたる。
製品名 | ドライバ | インピーダンス |
ER4S | Knowles ED-29689 | 100Ω |
ER4P | 27Ω | |
ER4B | 不明(一緒?) | 公称100Ω |
この表の通り、インピーダンスでSとPが変わっている(製品としてはケーブルの質も違うので注意)以外は基本的に同じ物ということになる。
インピーダンスによる周波数特性に関しては各々で調べていただきたい。
このイヤホンはリケーブルできるタイプではないのでプレイヤーの音量で調べてみると、ER4Sの無抵抗版(0Ω)と同じレベルでほぼ同じ音量が取れている。
つまりアッテネーターが組み込まれていない。もしくは非常に低負荷な製品ではないだろうかという予想を立ててみる
【実証】では抵抗を挟むとどうなるか。
ありあわせの部品で急遽こんな部品を作ってみる。
3.5mmジャックに100Ωの抵抗を挟んだむき身のケーブル
これによってER4Sと同等またはそれに近い音質になれば良い
後はフィルター次第?あの刺さるほどの高音とちょっと弱めの低音を感じる結果に
結果としては「近からず遠からず」といった感じでした。
ER4xは本体に消耗品といったカタチでフィルターを装着することになっているが、それを外してしまうと高音域が刺さって聴こえてしまう。
おそらくは330Ω程度のフィルターも兼ねていると思われるが、このイヤホンもフィルターはなく覗き込むとドライバーが見える。
あとは材質等々色んな違いはあるが、少なからずちょっと加工すればすぐER4Sに!というものではないようだ。
総評★★★☆☆
6,000円前後でER4P同等の製品が買えるという夢を持っていると期待を裏切られる製品ではないでしょうか。
しかしながら価格帯と音質で聴いてみると悪くはないといった感じで、この耳の奥まで直に届けるタイプのイヤホンが好きだという人は手にしてみる価値はあるのかもしれません。
余談ですが、ER4x系統のイヤホンを突っ込みすぎて耳がそれ用に慣れてしまうことをエティモティックリサーチのメーカー名にちなんで「エティ耳」と呼ばれるそうです・・・
【追記】許可を頂いたので改造してみました。
持ち主のREVさんより「使える子にしてください(´;ω;`)」と許可をいただきましたのでフィルターを中に仕込んでみました。
使用したフィルターはこちらの330Ωを使用
フィルターの外形のほうが少し大きいのでピンバイス等でちょっとだけ広げます。
抵抗には急遽VARの100Ωを使用しましたが、かなり近い音質になったのではないでしょうか。
先ほど気になっていた高音の刺さりも無く、またVARによって心地の良い高音になった事でこれなら常用したい感じになりました。
可変抵抗を分岐らへんに組み込んで抵抗値での違いを検証しようと思いますが、それはまた後日出来上がりましたら更新します。