
DSD256対応で2万以下。格安DAP「Cayin N3」レビュー
なんかここ最近になって冬より寒いと感じる日がありますが、皆様花粉に合わせて風邪にもお気を付けください。
BOSSです。
さて、本日17日にCayinの格安DAP N3が発売されました。
全然別件で秋葉原に行く用事があったのでついでにeイヤホンさんで購入してきました!
2万円を切る値段でDSDにも対応
CayinのHPより拝借
DACにはAK4490ENが使用されていて、それにより今のところ皆様が基本的に使用されているフォーマット形式にはすべて対応しているようです。
上部に使用されているパーツまで紹介されていますが、OPA1652-OPA1652-OPA1622という構成ですね。
いざ開封の儀
早速箱から出してみます。
本体以外の付属品は
・保証書(KOPEKさんのロゴ付き)
・説明書
・合格証
・ハイレゾマークのシール
・液晶保護シート(1枚)
・シリコンケース
・USBケーブル(タイプC)
シリコンケースと保護フィルムも付いているので貼り付けに失敗したりケースに飽きが来ない限りはすべてそろうのは良いですね
見た目よりもズッシリ。サイドのボタンも豊富
手に取った感じはちょうどいい大きさながらも重量感は割とあります。
左面。上から電源 ボリュームUP/Down
画像だと見にくいですが下にリセットボタンのような穴もあります。
右面。上から曲戻し 再生/停止 曲送り
下面。接続はUSB-Type Cになっています。
3.5mmジャックは4極バランス非対応で、その代わりにスマホで利用するリモコン付きのイヤホンの機能をそのまま利用できます。
ピンアサインはプラグの先頭から L+ , R+ , GND , リモコンとなっていました。
裏面。革張りです。
技適マークがある通り、bluetoothが使用可能で4.0 + apt-X対応です。
iPhoneのAirPlayでワイヤレスDACとしても使用できるようです。
CayinらしいUIは他モデルと一緒。テーマは作成中?
早速通電してみますと、N5やN6でおなじみのブート画面に似たような感じでした。
もちろん日本語にも対応。
背景は今回はピアノですがN5やN6にも楽器の背景らしいテーマが多いので、またそのうちテーマファイルの編集が可能かもしれません。
メイン画面です。割とシンプルに収まっております。
ここで操作なのですが、N6のジョグダイヤルやN5のホイールと違いN3は地味なタッチパネル。
このホームボタンのようなところの左右にある部分をタッチすることで操作可能なのですが、使用感としては今ひとつ。AGPtEKのIMPを思い出します。
しかしタッチ部分を操作すると本体がブルっと震えるようで、バイブレーターによりボタンを押したかのようなフィードバックが備わっていました。
Androidでいうところのキータッチバイブのような機能ですね。
残念ながらそれ以外の部分はタッチには非対応なので、この両サイドか横のボタンでの操作のみとなります。
設定画面
この辺りは既存のモデルと似通っているので使ったことのあるユーザーには特に引っかかる部分はなさそうです。
N5やN6はテーマが変更できて尚且つ自分で作り直すこともできるタイプでしたが、こちらはテーマA,B,C,D共にすべて同じテーマのままでした。
まだFWも出たばかりなので追々充実してくるのかもしれません。
USB DAC機能搭載。Foobar2000でDSDの再生も確認
PCと接続するのにストレージモードとDACモードが選べるあたりも既存の製品と一緒で、このモデルでも使用可能でした。
ドライバはCayinのHPのCayin USB Audio DriverというところからDL可能です。
早速使ってみました。
Foobar2000でDSD再生できるように設定をしまして、DSD64とDSD128を再生してみました。
DSD64
DSD128
単体ではDSD256にも対応しているようで、使用用途はかなり広がりそうです。
液晶表示は結構きれい
ジャケットの表示をさせてみましたが、結構きれいに表示されます。
画面の大きさも必要十分で、日本語表示も問題なし。
日本語といえばCayin特有の言い回しというのでしょうか。MicroSDの出し入れの際に出てくる文面がおかしいのはこのモデルでも健在でしたw
音的には可もなく不可もなく。初めてDAPに手を出すのであれば十分・・・?
さて問題の音の質に関してですが、手持ちのDAPと比較してみました。
左から
Cayin N6 \17,980
TL-T51(改造品) 本体中古相場\8,000~\10,000 部品代はプライスレス
VALOQ(修理品) 中古相場\50,000~
イコライザーはウワサではデフォルトだと何か味付けされている可能性があるという話もあるのでカスタムですべてフラットにしています。
確かにデフォルトとカスタムでフラットにすると音量が下がったり色んな変化がありますね。
VALOQに関してはアップサンプリングの機能もありますがその機能は無効にしております。
使用するイヤホンは今でも愛用しておりますTaobaoの14BA
全て1枚の同じMicroSDと同じ楽曲で行います。
音質
N3はフラット傾向で空間は広くもないけど狭くはないといった感じで、他の2機種に比べると高音域がちょっと雑というか刺さりはしませんが楽曲によっては若干耳障りに感じました。
解像度も決して低くはないですが聴いて感動を覚えるほどかというとそうでもなく、楽曲そのものを楽しむ場合には逆にいいかもしれませんが音質とか気にする場合には細かい音の聞き分けができるかというとかなり難しいという感じです。
それにより低音は3機種の中では2番目で、なかなか力強く出してはいますがイヤホンによってはそれで他の音が埋もれてしまうような印象
DSDの再生はできますがさすがDSD!という印象もなく、ただ漠然と色々なフォーマットに対応して再生もできるといった感想でした。
操作性
画面をOFFにしていてもサイドのボタンで再生や停止、曲送り戻しからボリュームの操作までできるのは便利ですが誤って押さないようにする配慮は必要です。
今回比べた3機種はどれもボリュームの操作は可能ですが他の操作はできないのでN3に軍配が上がりますが、どちらかというの他の2機種がかなり偏った操作性なので、操作性が良いといわれているiPodやFiioに比べると今ひとつという感じです。
特にフォルダから曲を選ぶときにはタッチパネルでもないのでセンターボタンのサイドをずーっと押すことになり、すぐに目的の曲がありそうな場所まで移動することもなく地道に選びに行く必要がありました。
ランダム再生をしていたり、画面を見ずに飛ばして気に入った曲になったら聴くというスタイルの人には便利そうな使い方ができそうです。
特にリモコン付きイヤホン対応は今までにそう見ない製品なので、スマホで音楽を聴いていた人がDAPは別にしたいという場合にもそのまま今までのイヤホンが使えるのは便利ですね!
電池の持ち
1番長持ちしないのはVALOQですがN3は12時間再生対応。T51に関してはかなり古い中古なのでランク外ですが、使い方によってはちょっと旅行に持って行って充電せずに帰ってこれるのではないでしょうか。
公式サイトには「アイドル待機は200時間!」と表記されていましたが音楽を再生する以外に特に機能は無いので必要なければ電源を落とすので特に。
総評
まだ開封後間もないですが、手に取って使用した感想は
「今のDAPが気に入ってる人は特に不要。これからDAPデビューする人にはアリな値段と機能」という感じでした。
本体だけではなくPC接続でもDSD対応のDACとして使える点や、リモコン付きイヤホン対応やBT対応などこれからDAPを持とうと考えている人にはそのお値段も相まってかなりお得に感じる部分があります。
逆に言ってしまうとBT接続は邪道と言われる事もあり、またリモコン付きのケーブルなど使わないというオーディオユーザーも周りでは少なくはないので全体的に不要と一蹴される部分となってしまうような機能でもあります。
サブとしてだったり値段はお安めでとりあえずなんでも対応したものが欲しいという知人がいれば紹介する選択肢の中に入るのかなというDAPでした。
<文 : BOSS>