
【中華イヤホン】ベリリウム採用の激安イヤホンHUAST HST46レビュー
最近、振動板の素材として名が挙がることの増えたベリリウム。なんでも伸びやかな高域と深い低域を鳴らすのだとか。
で、この度Aliexpressを眺めていたところ、1本500円未満のベリリウム採用イヤホンがありましたので購入してみました。
HUAST HST46
こちらHUAST HST46。今回購入したセラーは、梱包を最低限にすることでコストカットをしているそう。
では本体から見ていきましょう。
筐体は結構小さいです。加えて付属のイヤーチップが先細りなのでかなり耳の奥に入ります。
なんとなくどこかで見た形ですが、やはりこちらのほうが小さい。
背面はこれでもかと言わんばかりのLR表記。表面加工が美しく、安っぽさは感じさせません。
この機種はリモコンマイクが付いています。1ボタンタイプ。
分岐部はスライダー無し。しっかりした造りでグラつきはありません。
プラグはマイク付きなので4極。3.5mm金メッキステレオです。
ケーブルは布巻きで絡みづらくなっています。が、タッチノイズは倍増。
ステムは一般的なものよりやや細く、合うイヤーピースを探すのが大変そうです。
そしてこのメッシュ、かなりめくれやすいです。個体差でしょうが要注意。
手持ちにたまたま合致するものがありました。
私は標準装備のピースでは細すぎて密閉感に欠ける感じがありましたので交換しましたが、ここは個人差があるでしょう。
付属品。ワニ口とイヤーチップが2種類(1種類はイヤホンに装着済み)でした。
なんとこの黒いイヤーチップ、径のサイズが合わず使えません(笑)
若干、安さなりの不都合がありますが、全体的には良い造りで、値段なりの安っぽさはありませんでした。
では聴いていきましょう
再生機器はTL-T51。イヤーチップは先ほどの青いものに換装して使用します。
曲はLia/鳥の詩 44.1kHz/16bit CDリッピングしたFlac音源です。
いざ再生…
まず驚くのは音のクリアさ。次に驚くのは分離のよさ。音場は狭いですがややドライな、とても質の高い音を鳴らします。
高域、ハイハットなどは筐体素材のおかげもあってか金属感のあるシャリ音。シンセは伸びやか。
中域、ボーカルはやや引っ込んでおり、ギター音などのほうが前に出てきます。
ややドライとは言いつつもボーカル艶を失うほどではないので、ジャズなどのムーディーな曲も問題なく聴けるでしょう。
低域は中高域をしっかりと支えてサポートしている程度の量感。やや軽めで、沈み込むような感じではありません。
傾向は高域寄りのフラット。8mmのダイナミック1発構成ですが、音の質感はBAのようです。
オススメ度☆☆☆☆★
購入金額430円。見た目はコスパ最強との声もあるEDR2に似ていますが、同様にこのHST46も低価格で非常に良い音を鳴らす、とても高いコストパフォーマンスのイヤホンです。
低域よりは高域方向のイヤホンなので人によって合う、合わないはもちろんあるでしょうが、向き不向きなくどのような曲でも明瞭に聴かせてくれると思います。
注:ベリリウムは高い毒性があります
冒頭でもお話ししたように最近ベリリウムの振動板を採用したイヤホンが増えてきているのですが、実はベリリウムには高い毒性があります。
発ガン性であり、その粉塵を吸い込むことで致死性の慢性肺疾患を発症するようなリスクも。<Wikipediaより>
振動板として使用されている程度であれば気にするほどのことではないかもしれませんが、知識として知っておきましょう。
<文:かえる>