
iBasso Audio「DX90」を改造してみました。
2017/02/15
先日レビューしましたDX90ですが、早速改造してみたいと思います。
改造といえば国内では90Jとは別に「Limited Edition」と呼ばれるアップグレード版が発表されていたようですが、コンセプトモデルなのか人気がなかったのかは不明ですが残念ながらその計画自体頓挫してしまったようです。
<ポタフェス>iBasso「DX90j」に音質強化の限定版/他
Limited EditionではオペアンプにOPA627とハイエンドな構成だったそうですが、かなり頑張ろうとしていたのではないでしょうか。
1.交換するパーツの把握から。
まずはパーツのおさらいから
交換部品 | 型番 | 回路数 | 電圧 | ゲイン帯域幅 |
I/V | OPA1652 | 2 | 4.5 V~36V ±2.25 V~18 V |
18Mhz |
LPF | OPA1641 | 1 | 4.5V to 36V ±2.25V to 18V |
11Mhz |
V/A | OPA140 | 1 | 4.5V to 36V ±2.25V to 18V |
11Mhz |
BUF | OPA692 | 1 | 5 V to 12 V ±2.5 V to 6 V |
電圧を見るからに4.5Vギリギリなのかもうちょっと盛ってあるのかもしれませんが、OPA627は駆動が9V~だったはずなので電圧不足を予想して今回は使用しませんでした。
使用したいとなったら電源の部分から見直さないといけませんね・・・
先日の改造パーツ一覧をもとに、交換する場所を把握します。
この枠内の8個
I/VとLPFはこちら側
オペアンプとバッファはこちら
あとはLimited Editionの画像を確認すると交換していると思われるコンデンサがあります。
2.部品を外す
オペアンプはSOICタイプで半田ごてを使って外さないといけないので、両サイドに多めに盛って半田ごて二刀流で外しました。
足を切ってしまってもいいのですが、この後何かあった場合に元に戻すことも想定して綺麗な状態で残します。
ついでに交換する予定のコンデンサも外しました。
3.パーツを装着
外す時より手順としては楽ですが、油断していると短絡していたりそもそもくっ付いていなかったりするので、テスターとにらめっこしながら装着します。
コンデンサはLimited Editionで搭載されているのがニチコンKTっぽいので、そちらで同容量の物を選定しました。
取り外したタンタルにも同じものを使用します。合計して表に4個、裏面に2個でした。
実はバッファーの部分は取り外した後に気づいたのですが発注したところから納期未定とのメールが届いていたようで一緒に届いておらず、とりあえず元のBUF634に戻しました。
折角なのでBUF634やいくつかのパーツで使える「Wide BW mode」を有効にしておきます。オレンジの配線がそれです。
私は抵抗なしで行っておりますが、抵抗を挟んだ場合はその効果にも変化があるのと何より消費電力と発熱量が変化します。
ついでなのでただ短絡した場合の消費電力と発熱が何かに影響するかも含めて検証してみます。
4.完成&試聴
実は1回目の作業ではどこか短絡していたのかくっ付いていなかったようでRから音が出ず「・・・やっちまったか」と思いましたが、その後何度も基盤とにらめっこしていて無事動きました。
何度も基盤を取り外していたので気が付くとロックスイッチを折ってしまっていたようですが、普段使わないので気が向いたときにでも交換します。
効果としてはまだエージング途中ではあるものの、今まで感じていたウォーム感から一新されてスッキリと明瞭な感じになりました。
一気に全部交換してしまったので何がどう影響したのかは不明となっておりますが、これは普段使いとして使用しても良いのではないかと思えるほどの完成度です。
5.次回は・・・
次回の改造に関しましては、以下を予定しております。
・届いているつもりで届いてなかったバッファの交換
→今日確認しておけばよかっただけなのですが一応・・・
・クロックの交換
→ES9018K2Mなのであればクロックを現在の倍数にあげられるかどうか
・バランス出力化
→調べてみたところ4極対応なだけでGNDは一緒でしたのでGND分離
となっております。
この他にも何かご希望の内容があれば可能であれば検討してみますのでよろしくお願いいたします。
[ad#auads-1]